Country Booby since 1975


たかはしべんコンサートレポート
1983年夏の思い出
理想の音について vol.1

サイトウのペ−ジ 〜 たかはしべんコンサートレポート

2009年9月30日付。9月12日土曜、たかはしべんさんのコンサートに行ってきました。午後1時30分。ライフポートとよはし。

なぜぼくが、たかはしさんのコンサートを知ったかというと、最近、いじり始めたコンピューターで何気なく検索したからです。第一、たかはしさんが、まだ音楽をやっているかどうかも知りませんでしたが、久しぶりに思い出して探してみると、すぐ出て来てびっくりです。便利なものは使うものです。

思い返せばぼくが20歳のころ、川越の事業所で(畳屋さん)働いていたのですが、休みの日、川越市駅で降りるとすぐのところにあったレコード店に、たかはしべんコーナーがあったのです。なんだこれは、と思って手に取ると、オートハープやマンドリンが入っているようで、その手の音楽か、と思って、苦しかったのですが、買ってしまいました。

レコードプレイヤーを持っていなかったので、同郷のs君のところに行って、テープにダビングしてもらい、レコードはs君のところに置いてきましたので、ジャケットを見たのは、ほんの1,2度で、s君からは返してもらいそこなったのでした。

それはたかはしさんのファーストアルバムで、思っていたような、シングアウトできるフォークソングで、とても気に入りました。とくに川越線のうたは、フレイトトレインより美しい歌詞なので、ぼくはずっとこちらを歌っていました。

30歳になったころ、s君から、たかはしべん、まだ歌っているみたいだぞ。と聞いたことがありました。どんな歌だ、昔のようなフォークソングか、とたずねると、ん、こども向けの曲だぞと言っていたのを思い出しました。

コンサート会場は、中ホールでしたが、ちゃんとした舞台のあるホールです。でも、たかはしさんはその舞台の下、ぼくらと同じ高さのところで歌います。

中央にマイクスタンドがありますが、たかはしさんは、耳から鼻のあたりにでている、実況中継のアナウンサーがしているような、ハンズフリーマイクをしています。前に出て、みんなに語りかけるためですが、すると、スタンドはダミーです。でもそれは立ち位置でフォークシンガーのスタイルなのだと思いました。ギターはピックアップ、ラインです。

コンサートは、思っていたとおりの、こどもソングがメインでした。しかし、2,3曲歌うと、たかはしさんは、こどもの歌も歌うが、おとなが聞く歌も歌う、そんなとき、おもしろくないと騒がないでください。と、こどもに言い聞かせてたのが、ぼくにとっては、たかはしさんのやさしさと、おもしろさが出ていると思います。

こどもソングだが、おとなが聞いて十分、おもしろいし楽しい。退屈することなく時はすぎます。思えば子供が周りにいて、はしゃいでも怒られない。そんなコンサートは久しぶりです。

ぼくらのコンサートも、はじめのうちはこんな感じだった。おじいさんの古時計のあと、いつまでもチクタクチクタクと歌っていた子供たちを、思い出しました。たかはしべんファーストアルバムの感じも、カントリーブービーの初期の感じに似ているとずっと思っていたので、なつかしいことが、じゅずつなぎになって思い出されます。

少々驚いたのは、たかはしさんのオリジナル曲なのに、となりの子はすべて歌っている。おかあさんに、おもしろいおじさんの歌を聞きに連れてこられたのではなく、彼女自身がたかはしさんのファンなのです。リピーターなのです。まわりを見ると、そんなこどもばかりです。たかはしべんは、こんなにもこどもに浸透していたのか。ぼくはたかはしさんの知名度を再確認して、その偉大さを知りました。

ちょっと残念なのは、ぼくの知っている曲は、1曲もなかったことです。ファーストアルバムしか知らないのでしかたないですが。しかし新しくおぼえた曲もいい曲ばかりです。息子に、みんなのうたになるといいですね。

こどもの思い出は、いつもいいものばかりではありません。コンサートが始まる前に、ハイになっている子供たちの雰囲気が、怖いといって泣いている、たぶん一人できたこどもをもてあまして、ついて来たおばあちゃんがいっしょに外に出て行ってしまいました。

コンサート終了後には、駐車場でママがいないことで泣いてしまって、パパの手を焼いている子がいました。この子たちの思い出が、その日、あまりいいものでなかったとしても、べんさんを好きという気持ちとは、別のものだということをこどもに気付いてほしいです。ぼくたちはみな、べんさんが好きでその日集まったのです。またその機会があったら、今度はみんなでいっしょに歌いましょう。
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サイトウのペ−ジ 〜 1983年夏の思い出

2009年6月14日付。この間の日曜日、7日の発表会のライブ、メンバーの皆さんは、お疲れ様でした。葉山さんも、思ったより元気で、少し安心。ぼくは、実は、前の日の土曜日に、口の中がむかむかして、胃潰瘍の時の様な感覚があったので、やはり、久しぶりのライブにストレスを感じていたかな。でももう治っています。葉山さんに、こんなライブ何年ぶりだろう。とか、近藤さんに、このあいだ、ギターケースの中から音叉が出てきて。ギター触るの何年ぶりだろう。とか言われて。そういえば昔は、音叉でチューニングしてたよな。ぼくも音叉が枕元にあるけど、あの頃の、って、あの頃って高校生のとき買った音叉、今も使っている。

そんなこんなで、ライブの後は、すこし、ほっとして、充実感とでいろいろなことを考えてしまう。こんな気持ちは久しぶりだ。

2,3日前に、昔住んでた部屋の掃除をしたら、昔のテープがたくさん出てきた。そういえば、ブービーの初めの頃の、ライブテープ、持ってたよな。そう思って探して、あった、あった、近藤さんにもらったやつだ。まだビデオをもってなかったので、ぼくはテープをもらった。昔はみんなに、いろいろやってもらって、お世話になっていたのだが、若かったぼくは、あまり気にもせず、気づかずにいて、今思うと、かなり失礼なやつだったと思う。

83年のよちよちコンサートは、二度目で、ぼくにとってはデビューだった。あのライブは、かなり失敗していたところがあったので、聞くのもいやで、でも勉強にと、2回くらい聞いただけで、今日まで封印していた。久しぶりに聞くと、思い出は、あいまいな記憶で塗り替えられていたんだ、と気づく。

まず、全体に、バンドとしてはハイレベルだということ。ぼくらは少なからず、進化していたと思っていたが、この頃がある意味ピークだったかもと思う。

その内容は、まず葉山さんの声が若い。つやがあって高音がのびる。でも緊張しているのか、時々声が裏返るが、一生懸命歌っている感じだし、ヨーデルっぽく裏返るのでカントリーっぽくて良いと思う。

葉山さんもだが、ともちゃんのボーカルもかなり前に出ている、コーラス、ハモ、という感じではなく、サブ、ある意味メインボーカルである。ともちゃんの歌を、聞いていると、彼女は、歌のおねえさんのような歌手に、なりたかったんじゃないかと思う。赤ちゃんが好きだった彼女は、みんなでデニーズで食事していた時。隣の席に座った若夫婦の、ヨチヨチし始めの1歳くらいの赤ちゃんに、おいでおいでをしたが、赤ちゃんはぼくらの目の前で転んで、テーブルの角で頭をぶつけて、大泣きしたことを思い出した。赤ちゃんだと、誰にでもおいでおいでと言う、お前が悪いとみんなに言われ。ともちゃんはしょげていた。彼女の優しい気持ちが裏目にでただけなのに、でも若夫婦のことを思うと、ともちゃんを励ますのもなんだと思って、ぼくは黙っていた。

歌もだが、彼女のウッドブロックがリズムをキープしている。彼女の力量は、はいだしょうこより上だとおもう。

あっちゃんのフィドルもかなりレベルが高いと思う。あの頃は、ぼくはフィドルを弾いていなかったので、こんなもんだろうと思っていたのだが。フィドラーとしてあらためて聞くと、まだぼくは、彼女のあの時のボウイングには達していないと思う。彼女のフィドルは、オールドタイミー風ではなく、テキサス風である。それはたぶん、ちゃんとした、バイオリン教育を受けているからだと思うのだが。ぼくの好きな、ケニーベイカーや、フランクウェイクフィールドのバンドにいたフィドラーに、通じるところがあるので、あらためてお手本にしたい。ここまで持ち上げると、やっぱり私のほうが先輩だ、と言われそうなのでこのくらいにする。ライブの後でビデオを見ているとき、森かげの花のなかで、テープがのびたような、ポジションミスをしているがおかしかったので、彼女の前で大笑いしてしまったが、それを帳消しにしても、彼女のプレイはすばらしいので、今思うと、ぼくは失礼なことをしてしまったと思う。

川口さんのベースは、アタックが鋭く、すぐミュートするので、リズムがしっかりしている。けしてカントリー風ではないが、言うならロック風。曲がドライブしているのは、川口さんのおかげだと思う。

近藤さんは、今と比べると、いろんなことをしていたと思う。マンドリンのリードやギターのベースランニングもかなりやっている。もちろんドブロも。その後、ベースに転向して、やらなくなりますが、今は、ようこさんがいるから、やってもらっていいと思います。

慶三さんは、もともとマンドリンだったそうですが。マンドリンリードがうまいですね。ブービーでは、今は弾いていないので、面白いです。今回、柳の木の下で、ぼくは苦戦したので、弾いてもらえばよかった。

ぼくもバンジョーを2曲、弾いているけれど。記憶の中では、さんざんだったが。今聞くと、普通に弾いている。

考えてみれば、ぼくが加入して2,3ヶ月でコンサートです。よくついていったとも思います。でもすごく練習したよね。毎週六名で、水郷公園でも、山の奥の学校でリハーサルもした。リアル、丘の上の校舎だった。お盆には合宿みたいなこともやった。

だからとっても緊張していたのに、みんな間違えない。間違えていても、気後れすることなく、みんなでリズムのうねりを作っていくことができたのだ。

今聞くと、カントリーブービーはすごいバンドだったんだなと思う。このコンサート後、思いどうりにやれなかったと思い、ぼくは、一時落ち込み、だんだんいやになっていったこともあった。しかし人にはよく、良かったといわれる。この間の発表会でも、深谷さんのおかあさんに、よかったよ、とてもよかった。と、言われて、半分はお世辞だろうと思っていたが、何か、このテープを聴いて、観客席にいる人には、間違えずによくやった。というよりただ、良いとか、良くないとかだ。それは、何かすがすがしい風が通って、心地よい。そんな気分だと思う。だから、今回も、本当に良かったのだと思える。今になって、こんなことに気づく、ぼくもぼくだが。

最近は、5年くらい、何もやっていない、カントリーブービーは過去のバンドだと、そんな思いが強くなっていたが、今、人に聞かれたら、やってるよ。まだ音楽やってるんだ。と、言えるし、83年夏、あの時からぼくはカントリーブービーのメンバーなのだ。

誰か忘れているようだが、ああ、聞こえる。やすこさんのオートハープはあんなに音量の小さい楽器なのに、ちゃんと録れているのは不思議なくらいです。しかし、やすこさんが一番変わってないんじゃないかな。
今となっては、もうやってない曲がかなりありますね。ジョギングソング、日高の山、陽のあたる道、せめて今夜だけ、などなど。ともちゃんの歌もですが、なんかまた、やってみたいです。

このテープで、ぼくが一番勘違いしていたのは、街を、ともちゃんが歌っていることです。そういえば葉山さんが歌うとき、キーがどうのこうのと、言っていた気がする。まあ、カポ付けるだけだからいいけど、とか。
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サイトウのペ−ジ 〜 理想の音について vol.1

 何か、クラレンス・ホワイトかストリングベンドマシンについて書いてくれといわれたが、クラレンスの音に対して、言葉での表現では、的を得ていないような気がするので今回は控えさえていただきます。聴く機会があればそれが一番、彼に対する理解の表現方法である。

 ぼくはカントリーブービーに入る前から、ブルーグラスファンであったが、その時はブルーグラスの何たるかを、ぼくなりに理解できなかった。まだその頃だった。しかし出発点が異なるのでメンバーのみんなにすべて同調できるのかと言うと、、それはむつかしい。年をとるにつれ歩み寄りができるようになってきているとは思うが。今回、このような機会を与えられるにあたってぼくなりのサウンドのこだわりのようなものを、メンバーにも理解していただきたく、このような形を取らさせていただいた。

 ぼくのサウンド面におけるこだわりを一言でいってしまえば、それはブルーグラスの完全なエレクトリック化である。これは理想の音であり、デモにもならないことであるが。オズボーン・ブラザーズがアール・スクラッグスがディラーズがニュー・グラス・リバイバルが試みて、皆、再びアコースティックに帰っていったのだが。

 具体的にいうとまず、マンドリンとフィドルは'70年くらいのフェンダー社製である。マンドリンは'64年のものを手に入れた(サム・ブッシュと同じものである)。単弦である。普通のエレキギターのような音がするが、なぜかマンドリンの音に聞こえる。レスポンスがすごく良く、テクニカルなプレイが容易であることだ。

 フィドルにおいてはどのようなものか見たことも無い。ものすごくまれに、ヴィンテージショップのリストで読んだことがあるだけで、想像の域を出ていない。音はおそらく、最近はやりのピエゾの付いたエレアコ風のものではなく、マグネットコイルである。昔のエレキバイオリンは重いしスチ−ル弦しか使えない。と言うバイオリンプレイヤーのクレームを聞いたことがある。アレンビックのプロトタイプを写真で見たことがあるが、大きさがバイオリン大のソリッド。たぶん、重さであごと手が疲れることだろう。しかしそれは、ピエゾマイクだった気がする。一度、フェンダー社製のエレキバイオリンを見てみたい。手に入れば入れてみたいものである。

 バンジョーは、クロスファイヤーでも良いが、ぼくの理想とするバンジョーの音は、ミュートをかけたときのサスティーンのある甘いアコースティックバンジョーの音である。ミュートをかければ当然音は、小さくなるが、そのナチュラルな音をそのまま電気を借りて大きくすれば良いのである。そのためにはドラムヘッドはいらないかも知れない。バンジョーはパンチはあるが、流れるようなロールが特徴の楽器である。そのパンチを取って、甘く流れる。それはどちらかと言うと、メロディーはフィドルとマンドリンにまかせた、バッキング的なサウンドになりつつ、かなりトリッキーなことをしても目立つことなく、サウンドに溶け込むとは思うのだが。

 ドブロは普通のラップスチールでいい。ギターはベンドマシンが付いていても、いなくてもいい。テレキャスターである。ただプレイはアレンロスである。クラレンスだとそれがメインになる。ブルーグラスでは、どれがメインと言うことはなく、そしてすべてメイン楽器である。

 ギターとラップスチールは、ノーマルのフェンダー、ツイン系の音。マンドリンはディストーションを、フィドルはコーラスを、バンジョーはコンプを適度にかけ、その音に特徴をつける。マンドリンがバッキングをしても、パンチがないので、ドラムが入ったほうがいいだろう。ベースにはこだわらない。

 このサウンドでディキシーブレイクダウン、オレンジブロッサムスペシャルなどのインストの曲をガツンガツンとやってみたいのである。パープルセイジのようなサウンドになると思うので、1曲、5分くらいの楽曲にしたい。オレンジブロッサムスペシャルやサリーグディン、45トレインなどなら、15〜30分くらいのものにしても良いだろう。

 これはまったく理想の、夢のサウンドである。しかし少しずつ近づいているのは確かである。

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